井伊(中村梅雀)が大老の職に就き、次の将軍は紀州の慶福(松田翔太)と決まった。家定(堺雅人)は井伊と堀田(辰巳琢郎)に、万一の時は篤姫(宮崎あおい)に慶福の後見をさせるようにと伝える。
その直後、家定は発作を起こして倒れる。しかし家定の病は隠され、篤姫や本寿院(高畑淳子)にすら詳しい病状が知らされることはなかった。
大老となり権力を握った井伊は、周囲の反対を押し切って独断でアメリカと条約を結ぶ。斉昭(江守徹)や慶喜(平岳大)は井伊を追い落とそうとするが失敗、逆に処分を受けてしまう。
一方、薩摩では斉彬(高橋英樹)が西洋式軍隊の整備をすすめていた。小松帯刀(瑛太)と西郷(小澤征悦)を前に斉彬は、幕府と日本国を改革するため兵を率いて上京するとの決意を明らかにする。しかし軍の訓練中に熱を出して倒れた斉彬は、志なかばで帰らぬ人となってしまう。
その死を伝えられた篤姫は、手元に届きながら読むことのできなかった斉彬からの手紙に初めて目を通す。
「おのれの信じる道を行け」。父の思いを知り、とめどない涙を流す篤姫。しかしその悲しみをいやす暇もなく、滝山(稲森いずみ)がもう一人の最愛の人の死を篤姫に知らせるのであった。